ぱられら

016

経験則

屁、みなさんしますよね。

僕、胃腸が弱いんです。もうそれは高校の時に薬を常備していたぐらいです。具体的に言えば過敏性腸症候群っていう、「あぁ、トイレいきたい気がするなぁ、でもこの電車乗っちゃったらしばらくトイレ行けないよな、怖いわ、あ、グルルル」っていうなんとも切ない症状に悩んでました。あ、もう治ってますよ。

それで、胃腸が弱い割に動きが活発で、昼食食べたら朝食の分(それか前日の夕食分)の便が出るんです。汚い話でごめんなさいね。で、夕飯食べたら昼食の分(それかその日の朝食の分)の便が出るという、大便版のざるみたいな体質で、同世代の人よりかは肛門を酷使しているわけになります。そういうことなので、消化も早いのでお腹のへりが早いというか、お腹が「ぐぅ〜」ってなってしまう事もよくあって中々恥ずかしいです。

そんな活発な胃腸の具合なので、当然屁もすごいんですね。回数こなすんで匂いとかは初発とかがクサいだけで、あとはもう無臭です。疑っている方も居るかもしれませんが、屁には2種類あるってテレビで言ってました。腸内の物が発酵して出る屁と、単純に物を食べるときに一緒に飲み込んでしまった空気が押し出されて出る屁という物があるそうで、僕の場合は圧倒的に後者なのです。

女性陣の前では屁なんて御法度御法度&御法度なわけですが、男性陣の前だと手軽にウケが取れるので嫌なことばかりではありません。例えば、こんなシチュエーションなんてのもありました。

この間、大学の研究室に行こうとしてた所、トイレに行きたくなりました。そんなことを思ってたら、前の方から友達っぽい人が歩いてくるんですね。でもその日は度の弱いメガネをかけていたので微妙に判断が付きませんでした。でも挨拶もしたいしで、仕方なくトイレの角を曲がった瞬間にお尻だけだして屁を「ファァンッ」って出したんですね。下劣で低質な「ブリッ」っていう奴じゃないですよ、「ファァンッ」です。そりゃもう吹奏楽に置き換えたらファゴットです。

僕の上品な吹奏楽放屁のお陰で正面にいた友人らしき人が「フフッ」って笑ってくれたので、友人だと判断出来たわけです。知らない人だったら「なんだあのお尻…(ドン引き)」ってなってたはずで、リアクションは得られなかったと思います。

というわけで、屁が多く出る体質でも悪いことばかりではないのです。で、この間の夏、研究室単位で合宿に行きました。

日中は観光したりで自然に楽しんだんですが、やっぱり夜に布団を並べておしゃべりするのも旅行の醍醐味じゃないですか。好きな人が誰なのか、好きなタイプはどーいうのだ、天下一品に行ったらスープはあっさりかこってりか、好きなAV女優は誰だ、とかもう話に花が咲きますよ。満開です。

そんな中、おもむろに隣の同期が屁をこいたんですね。自分の屁の事情には精通していますが、他人の屁の事情なんてしるよしもありません。

「それ、臭い奴だろ!?大丈夫なの??」とすかさず問いかけましたが、「いや、経験則的に大丈夫」なんていう訳のわからない言い訳をしてましたが、実際に臭ってこなかったので信頼できる経験則だったと思います。

ただ、その同期の屁のサウンドは「バツバツッ」っていう結構スタンダードタイプの奴でした。もう絶対それ、臭いだろ。っていう。ていうか「バツバツッ」って何だよ。なんか破けてんだろそれ。

なんていうツッコミをしつつ、おしゃべりに戻りました。そしたらまた同期の方から「バツバツッ」っていうのが聞こえてきました。

もう僕、怖くなっちゃって、「おい!それ、臭い奴だろ!?」やっぱり思わず聞いちゃいました。したらその同期はまたもいや、経験則的に大丈夫」っていう一点張りでした。こいつどんな経験してんだよ…と思いつつおしゃべりに戻りました。

そしたらですね、また、ですよ、また。あのサウンドが聞こえてきました。

ブリブリッ

もう僕もそろそろ堪忍袋のなんとやらですよ。

おい!!!!今、屁こいたやつ誰だよ!?!?!?

先輩「あ、ごめん…」

まさかの先輩でした。

別の同期:「お前、自分の屁には寛容なくせに他人の屁には異常に厳しいな」

ぐうの音も出ませんでした。

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